沖に向かって
“オーシャンファミリー海洋自然体験センター”
は、私の親友である
海野佳子(よしこ)さん と、その御主人の海野義明さんが立ち上げた、NPO法人である。
お二人は、ナニカト問題の多い現代の子どもたちに、海の魅力を伝えるべく、様々な活動を続けておられるのだが、先日、その佳子さんから、飛び込みの、コラム仕事をいただいた。
いわく、神奈川県の葉山町で活動しているオーシャンファミリーに、県からの依頼があり、相模湾で遊ぶ子どもたちを含む、《とっておきの風景》をコラム付きで紹介してほしいとのこと。
《子ども・自然・コラム》と、私の好きな世界が、三位一体でやってきたとあって、即、引き受け、某日、葉山の海から徒歩3分のところにある、オーシャンのセミナーハウス(旧・網元の家。庭に船がある)を訪ね、コラム用の風景写真を見せていただいた。
で、義明さんが撮られた↑を見て、思わず歓声。
「きれい、なんて爽やかなの!」
子どもたちのワクワク気分もそのままに、沖に向かうシーカヤックが、海に浮かぶ虹のよう!
加えて、私が子供時代に毎日見ていた富士山も、くっきり見えて、うわー、元気になっちゃうよー(撮影場所・長者ヶ崎海岸)
そう…心も海に似て、日々、景色が変わるのよね。だったら私もひとつの景色にしがみつくのはやめて、心の海に漕ぎ出そう。
というわけで、新しい風を得た私は、別途に、葉山御用邸前の「小坪海岸」用のコラムも書き、即、入稿。
ちなみに、公私ともにお世話になっている海野さん御夫婦は、かつては三宅島に暮らしておられ、島で会った、世界的な海洋生物学者、故・ジャック・モイヤー氏と共に、自然保護活動を続けられておられたとのこと。
(※海洋関係の世界では、今は亡き3人のジャックが有名である。映画《グラン・ブルー》で知られたジャック・マイヨールと、船による海洋探査や、ドキュメンタリーのTV番組でも知られた、ジャック・イブ・クストーと、モイヤー先生)
その後、海野さん一家は、三宅島の爆発による毒ガスの噴出で避難を余儀なくされ、義明さんの郷里である、葉山に転居されたとのこと。
それを聞いた私は、一人娘の帆南(ハンナ)ちゃん共々、親子三人で毒ガスの島を避難してきた姿を想像し…
形こそ違え、それぞれに与えられている日々の試練を思い、改めて“人生それ自体が冒険”だということに、気づかされたのである。
(※ハンナちゃんが小さかった頃、私はブログにUPした「しんりのルーペ」をはじめ、絵本の読み聞かせをしたり、夜の海で一緒に歌ったり、砂で人魚をつくったりして、遊んで〈もらって?〉いた)
またエコ時代とあって、義明さんは各地での環境教育をはじめ、講演会にもひっぱりだこなのだが、彼が出張の折などは、佳子さんから
「登美子さん、家で御飯しない?」の電話が入り、私はいそいそ、お泊りパックで伺うこともあったりして。
うん…あれは春先だったな。部屋に入った途端、
「わかめを干したままだけど」
ゆらゆら、室内では大量の新わかめが揺れていて、それを見ながら、若き日に、フランスやアフリカを単独放浪したという佳子さんと共に布団を並べ、龍宮の乙姫よろしく、二人して、磯の香りの中で眠ったのだ。
そうだ…あの日の夢のように、もう一度…いや何度でも…沖に向かって漕ぎ出そう。
ゆっくり、うっとり、時に大きく深呼吸しながら、休み休みでいいから、ともかく…これからもずっと…いろんな景色との出会いがあるだろう、心の海を漕ぎ続けよう…
突然だけど、いろんな形で支えてくれている友に向かって、心からの感謝をいいたくなった。ありがとう!みんな、また一緒に遊ぼうね!
ちと危なっかしい、ようやくのパドルを握りしめながら―
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